東京に住む友人に、
「愛媛も広島と似ていて、ほいじゃけんとか、語尾にけんをつけるんだよ」
と話した。
すると返ってきたのは、
「瀬戸内海が間にあるのに、言葉が似てて不思議だね」
言われてみれば、確かにそうだ。
海を挟んで離れているのに、言葉が似ている。
でも、そこでふと考えた。
車のない時代、陸路より舟のほうが早くて便利だったのでは?
特に、瀬戸内海は波がほとんどない。
この「波がない海」という感覚は、
太平洋側で育ち、瀬戸内に来たことがないと、
なかなか想像しにくい。私もそうだった。
高い波が立つ荒い海というより、
むしろ湖に近い。
島々が瀬戸内海に浮かび、島に何かあるかな?って渡りたくなるし、小さな舟でも渡れそうな景色が広がっている。
そんな海なら、
舟で行き来するのが特別なことではなく、
人も言葉も、自然に行き交っていたのだと思う。
船よりも車のほうが速くて便利な現代では、
海は「隔てるもの」のように感じてしまうけれど、
かつては違った。
海は、隔てるものではなく、「つなぐ道」だった。
そんな風に思いを馳せた。